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人事・総務 ~社員のキャリア自律をサポート~
宇宙事業という専門分野は、数多くのスペシャリストやプロフェッショナルな技術者が働く現場だ。他の業種とは異なり、製品の開発スパンが非常に長いので、社員が安定的にパフォーマンスを発揮できる社内環境づくりが欠かせない課題となる。
人事制度や社内の取り決め、仕組み、設備などが現場に適するのかを常に考え、人材の最適配置や社内環境の整備を重ねていくのが、人事・総務の大きなテーマだ。
宇宙開発という特殊な事業を支える、いわば“縁の下の力持ち”ともいえる仕事のやりがいや醍醐味を、人事・総務グループのHattori Satoshi氏に語ってもらった。

スローガン「イキイキ・ワクワク・キラキラ」な社風の実現をめざして
Hattori氏は、人材の最適配置や人件費の管理、BCP対策など人事・総務に関する全般的な仕事をしているが、現在、人事業務がメインに業務を進めている。NECスペーステクノロジー(以下当社)が、どのような方向へ進んでいるのかを踏まえ、人件費管理や人材配置を中心に総務全般をマネジメントするのが業務の柱となっている。
社員の採用に関しては、事務委託先や教育機関との連携をはじめ、広範な関係者と協力しながら仕事を進めている。たとえば、キャリア採用の場合は候補者の専門的な能力ばかりでなく、人事の視点から、候補者の汎用的な能力やキャリア志向などを確認し、入社後にやりがいをもって働き、活躍できるような、部門にとっても本人にとってもよい選択となるよう努めている。
また、社内スローガンとして「イキイキ・ワクワク・キラキラ」という、全社員が十分に力を発揮できる社内環境の整備という目標がある。これを踏まえ、人事・総務の「RISE-Up 活動」として、社内全体の機運が盛り上がるようなプロジェクトを立ち上げている。
「私は勤務し始めてからまだ1年半ほどで、宇宙事業という高度な専門人材が集まった事業体の業務経験は初めてですが、社員一人ひとりが、パフォーマンスを十分に発揮できる環境を整えるのが私の仕事の最優先事項だと考えています。また、人事・総務として付加価値をすべての社員に提供していくことを常に模索しながら業務をしています。」
ジョブ型雇用の制度導入とともに「キャリア相談室」の責任者に

当社では、2026年4月からジョブ型人材マネジメント制度の導入がスタートし、人材の“適時適所適材”をめざす取り組みをしている。さまざまなツールを導入しながら制度を見える化し、社員それぞれのスキルを可視化することで更なる“適時適所適材”の人材配置を推進中だ。
Hattori氏が責任者をつとめる「キャリア相談室」も、そのような取り組みの一環だ。キャリア相談室は、ジョブ型人材マネジメント制度へのスムーズな移行という経営方針を踏まえた人(ひと)戦略、すなわち人材をいかに活用するかというプロジェクトチームの中から生まれた組織だ。
「ジョブ型の導入にともない、社員一人ひとりが自律的にキャリアを切り拓く必要が生じています。宇宙事業の専門分野を担う社員一人ひとりが、自身の専門性を活かしながら将来に向けた仕事、ひろくは人生全体について、何を達成したいのか、そのためにどのように進めていくかを相談できる仕組みがキャリア相談室です。スモールスタートでもよいので、個々人の課題についてすべて解決することは難しくても、相談してよかった、少しでも前を向けたと感じてもらえるような組織を立ち上げたいという思いがありました。そこから、人(ひと)戦略プロジェクトチームで議論して、チーム一丸となって幹部に思いを伝え、その思いについて幹部から最大限の理解を得たうえで、設立したのがキャリア相談室です」
実際に、キャリア相談室を開設して、3か月ほど経つが、多彩な相談が寄せられる。たとえば、入社時に思い描いていた仕事と実際の業務内容に乖離があった場合には誰に相談すればいいか、どのようなマインドセットをすれば理想的に働いていけるか、定年退職後のキャリアの活かし方などだ。相談のきっかけは社員本人からの申し出もあれば、上長からキャリア相談室の利用を促されての利用もある。
また、相談者からは、“業務内外のことについて上長に相談をする時間を十分に確保できない”という悩みが寄せられることが多い。
Hattori Satoshi氏は、相談室のとりまとめに加え、こうした上司部下間のコミュニケーションを充実させるための施策も推し進めている。
「キャリア相談室は、スタートしてからまだ数ヶ月ですが、現在の草の根的な活動を続けていき、いずれは、安心して相談できる場所と社内で認知される組織に育てていきたいと思います。勿論、キャリアや人生の悩みがないことが理想ですが、少しでも悩みが生じた場合の、社員みなさんの拠りどころとして機能できたらと考えています。そして、今より少しでも『イキイキ・ワクワク・キラキラ』して働けるような社内環境を整えられればと思っています」と、Hattori氏は熱意を込めて語った。
キャリアを自律的に考える社員のための社内風土づくりが大切

人事・総務の業務を行う上で重要なポイントは、何かを提案したり企画したりする際のエビデンス(根拠)を、しっかりと明確化することだとHattori氏はいう。仕事の前例踏襲ではなく、確かな根拠を把握し、経緯や論拠をしっかり示せるのが、いちばんの要点となる。
さらに、宇宙事業というスペシャルな分野ならではの制度や社内風土、業務上の特徴やノウハウを理解することも大切だ。
「当社の社内風土は、専門性が極めて高く一人ひとりが職人肌で、社員全員の能力が非常に高い職場だと思います。だからこそ、より連携すれば、更なる効率化、品質に寄与できる発展性があります。私は部門間が、より密接な連携ができるような体制づくり、つまり人(ひと)戦略にて、貢献できればと考えています」
近年、NECグループではグループ全体のジョブ型人材マネジメント導入により、仕事(キャリア)によってはNECグループ全体で人材を公募し、人材配置を促進するような傾向が強まっている。社員一人ひとりが、自身のキャリアを自律的に考え、グループ各社はそれに応じた施策や体制づくりをしていく必要が生じている。人事・総務では、そういった流れに則した、キャリア自律を尊ぶ社内風土づくりが重要なテーマとなっている。
社員の働きやすさを追求する“縁の下の力持ち”が私たちの役割

「この仕事の魅力は、宇宙事業という先端領域で、多大な社会貢献のできることです。そのための意識を持った専門人材が当社には、結集しています。宇宙事業に関わる全ての社員を支え、より働きやすい環境を提供していくという点に大きなやりがいや魅力を感じています」とHattori氏は語る。
「当社の開発した製品は、搭載されているロケットの打ち上げ時などの報道や、社会インフラへのフィードバックにより、社会貢献できているという感触を強く覚えます」。これはHattori氏だけでなく、社内全体で共有されている思いだろう。
「人事・総務は縁の下の力持ちだと思っています。当社で働くすべての社員が、より『イキイキ・ワクワク・キラキラ』と輝けるためにはどうすればいいかを模索し続けるのが、人事・総務の役割です。私たちの施策は、第一に現場に負担を強いるものになってはならないし、施策により、今より少しでも社員が働きやすくなるかを考え、準備するのが仕事だと考えています」
また、Hattori氏は自身の業務について次のように実感している。
「人事・総務に限らず、仕事は、経験を重ねるごとに視座が上がっていくものと感じています。視座が高まれば、事業の中で自分がどのような役割を果たしているのかが見えます。したがって、一歩一歩着実に仕事を積み重ねていくことで、事業全体をとらえる視座も高まり、視野も拡がっていくと感じます」
キャリア相談室を中心に快適な社内環境の基盤づくりを追求

Hattori氏自身もキャリア採用で、社内のことを十分に理解しているわけではなく、現在もキャッチアップを続けている最中だ。ジョブ型人材マネジメント導入で、これまで以上に人材が流動化していき、NECグループの中でも当社へ入社してくる人材が増える傾向にある。
「私はキャリアコンサルタントの資格を持っており、今後は産業カウンセラーの資格取得や大学で心理学を学ぶなどしながら、プロフェッショナルである社員のみなさん一人ひとりが「イキイキ・ワクワク・キラキラ」働ける社内環境の基盤づくりをしていきたいと考えています。特にキャリア相談室を中心に、自身の転職・育休取得経験を踏まえ、キャッチアップやマインドセットの面のサポートや、キャリア採用社員のリアリティ・ショックの対処など、人的支援施策を充実させていきたいと考えています」と、Hattori Satoshi氏はこれからの抱負を語り締めくくった。
Hattori Satoshi氏プロフィール
大学を卒業後、公的機関で約17年間にわたり、社会保険運営の現場対応と制度運営を経験。
2023年にNECビジネスインテリジェンスへ入社後、NECグループ関係会社の給与支払業務に携わる。2024年12月より、NECスペーステクノロジーに出向し現在にいたる。
銭湯めぐりが趣味。休日は、家族とともに都内各地の銭湯をめぐっては、仕事の疲れを癒している。

※本記事は、2026年6月10日時点の情報です。